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科学的検証の一つが測定能力の向上。(4/6追記あり)

4/6 追記あり。ワープ先

放射性物質を含まない(とされる)震災瓦礫の広域処理を国が呼びかけており、千葉市も条件付きで協議中です。
その前に津波被害を受けた旭市の瓦礫も一部を昨夏から引き受けており、この時は特に反対も出てなかった模様。
もっとも、この場合は「県内で出入り禁止」にもならずに済んだ(?)のと、文科省の測定地図でもなんとなく「大丈夫だろう」という空気があったのだろうと推測されます。

で、余所からだと激しい反発が出るのかというと、複数の不安要素がかなりからみついているためではないでしょうか。
放射性物質ですが、文科省および厚労省の地図をよく見て欲しい。
第4次航空機モニタリングの測定結果を反映した東日本全域の地表面におけるセシウム134、137の沈着量の合計 第4次航空機モニタリングの測定結果を反映した東日本全域の地表面におけるセシウム134、137の沈着量の合計

出典
左:文科省 http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/12/1910_1216.pdf(pdf形式)
右:厚労省 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2011/siryo34/siryo2.pdf(pdf形式)

文科省の地図では岩手県と宮城県の境目付に注目しておきたい。そして厚労省の予測では岩手の北端からずっとかぶっていると推測している。つまり全く飛来してない訳でもないといえるでしょう。
また、静岡の茶からも検出されたように、福島原発からの距離で見れば岩手県全体も所々は…という警戒はしておいてもおかしくないのでしょう。
(もちろん、岩手県の各所でも測定し、問題ないとは報道されていますが、その測定方法は?というと疑問符が少し残るところです。専用の測定器を用いることになるためです)

では、測定について。
不安に感じる人たちが望む測定を行っているのか、という点についてちょっと気を付けてみよう。
具体的に、どのような測定を行っているか説明し、それらが充分に応えられるものになっているかどうか?
たとえば横浜で検出されたというストロンチウム。これについては、まとめがあるのでちょっと見ておこう。
http://togetter.com/li/218832
結論としては過去の核実験で発生したものがいまだに延々と飛散していたり、また測定時のミスの可能性。
しかし、それだけで安心していいかというと、検出については「検出限界を下げていけば検出できることから、『無いと言い切ってはいけない』。」との一言もあるように、謙虚な姿勢で伝えるのが無難といえるのだろう。

少なくとも国は初動時に数々の不手際を行ってきたことが繰り返され、さすがに頭に来ている人も少なからず「いる」ことを念頭にしておきたい。

折しも、武田先生の小欄においても、私の危惧する「不安の切り捨て」についても触れていらっしゃる。
http://takedanet.com/2012/03/post_6946.html
測定結果の取り方についても「平均を取り上げるのは適切でない」と釘をさしている。
特に「ばらつきの危険側」は、そのばらつきに遭遇してしまった人にとってはそれが「全て」になることも考えておきたい。

これまでの不安を敷衍して見るに、最大の焦点は焼却炉の濾過装置の実効性、ということなのだろう。
実験室レベルでは99%の除去率だったようであるが、実運用については十数%前後が漏出しているのではないか、という指摘が出ている。(主に焼却前と、焼却後の検出量の差による)
これもまとめが出ているので紹介。
http://togetter.com/li/247481
濾過した後の煙を直接連続測定できるようにすること、それを常時公表できるようにすること、が求められていることが判る。
常時公表の一例
http://guregoro.sakura.ne.jp/thumbnail.php
この装置を取り付けようとすると、稼働中のところをいったん停止しなければならないのかな。
その場合、燃焼温度が下がることで「不完全燃焼」を起こし、ダイオキシンなどのありがたくないものが発生することも指摘されている。
濾過装置(バグフィルター)が破損してしまう可能性も指摘されていることについては、「複数の煙の通り道」それぞれに設置し、バルブを切り替えることで、稼働中にも交換が可能なようにする、ということが考えつく。
これは熱帯魚の世話を丁寧にやっている人なら自然と気づくもの。(外部フィルタを2つ稼働させている、など)
他に、設備に放射性物質が付着し、設備自体も放射能を持つ可能性も指摘されている。これについては稼働開始前に、設備についても常時測定しておく必要があるのでしょう。
(とはいうものの、バグフィルターの交換時期や頻度、その扱いについても考えておかないといけないかもしれない)
※バグフィルターを製造している数社に問い合わせた方の話もtwitterで仄聞しています。どう裏をとればいいのかな。

こうしてみると、焼却炉も原子炉内部なみに測定器を取り付けまくらなきゃいけなくなってしまいそうなのだけど、はたしてそこまでしてやる必要があるのか、ちょっと立ち止まってみよう、という気もしてくるだろうか。

広域処理における費用コストを試算したという報告も出てきてる。
財団法人 日本環境衛生センター(JESC):http://www.jesc.or.jp/info/report/report01.pdf (pdf形式)
東日本大震災で発生した災害廃棄物の広域処理に関する一考察(第一報)
―費用と処理期間の低減効果―
ここは情報提供ということに留め、皆さんでじっくり考えてみてください。


追記(4/6)
6つのウソ(google document pdf)」の資料より、両県の測定報告を追記。単位はBq/kg。
岩手県:「災害廃棄物の放射能濃度の調査結果について
宮城県:「宮城県内における災害廃棄物の放射能濃度測定調査の結果について
岩手県:山田町 ND~290、大槌町 ND~590、田野畑村 ND
宮城県:気仙沼市 107、南三陸町 96、石巻市 101、牡鹿半島 171、東松島市 103、塩竃市 68、多賀城市 159、七ヶ浜町 123、名取市 170、岩沼市 240、亘理町 350、山元町 769
それぞれの位置関係を先の飛散予測地図で確認してみよう。旭市や、千葉市はNDの田野畑村の色分けとなるだろうか。
災害廃棄物の測定地域地図

岩手県について、「災害廃棄物対策」まで当たってみると、
一般廃棄物焼却施設における焼却灰の放射性物質濃度の測定結果について(測定結果の更新)
測定結果一覧(pdf形式)(平成24年3月26日現在)が掲載されている。
岩手県全域の焼却施設で数値が出ていることが示されている。(NDもあるが)
なお、搬入前の量や、焼却処分量が付記されていない点を少し気にとめておきたい。

テーマ : 脱原発
ジャンル : 政治・経済

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まとめ【科学的検証の一つが測】

4/6 追記あり。→ワープ先放射性物質を含まない(とされる)震災瓦礫の広域処理を国が呼びかけており、千

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